現代美術館に行けば その町の文化水準がわかる。 広島観光における アート好きのマストスポットが 「広島市現代美術館」だ。
いざ、〝黒川紀章建築詣で〟へ。

豊かな緑に包まれた
アートスポット

私にとって、建築家はとても特別な存在だ。私なんかが思いもよらない美しく、洗練された造形物を創り出す彼らは、本当に魔法使いなんじゃないかと思っている。だから、憧れのスターに会いに行く感覚で、私は憧れの建築家が建てた建物を見に行く。五十音順に、安藤忠雄さん、伊東豊雄さん、隈研吾さん、丹下健三さん・・・絶対に見にいくと決めている建築家を挙げ出すとキリがない。今回はその一人、黒川紀章さんが設計した「広島市現代美術館」が目的地だ。
そこは、JR 広島駅からタクシーで約8分、路面電車なら約 15 分という交通アクセスに恵まれた場所にありながら、とても目立たない。というのも、建物は広島市内を一望できる比治山に整備された公園内にあり、すっぽりと木々に包まれているのだ。黒川さんは自然との共生・調和を第一に考え、この美術館を建てたそうだ。
だから、道中は最高に気持ちいい。木洩れ陽が降り注ぐ道をグングンと登っていく。途中、野鳥のさえずりも鮮明に聞こえた。その先に待っている偉大な建築物へのプロローグとして申し分ない。

ここから見る広島の街は
なんだかとても愛おしい

階段を登った先に美術館は待っていた。敷地内にはモニュメントが点在し、外をまわるだけでも十分楽しい。そのバランス、セレクトが実にセンスよく、さすが黒川さん、と思わず呟いた。
中にはちょっと遊び心のあるモニュメントもある。ぜひ探して試してほしい。ふと外壁がグラデーションになっているのに気付く。下から、石、タイル、その上はアルミ?聞けば、素材の移り変わりによって時代の流れを表現しているのだとか。この建物そのものが時間軸なんだと思ったら鳥肌が立った。さらに屋根の部分は日本的で、柱はどこか古代ギリシャの建築物を思わせ、それらは文化の融合を表現しているそうだ。館内に入ろうとすると、「足元には被爆した石が使ってあり、屋根の切れ間は爆心地の方向を向いているんですよ」というガイドさんの説明が聞こえてきた。切れ間の方向に目をやると、街が広がる。その姿は逞しく、広島のことがいっそう好きになった。

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今回めぐったところ

広島市現代美術館

広島県広島市南区比治山公園 1-1

082-264-1121

10:00~17:00(入場は 16:30 まで)

月曜(ただし祝日の場合は翌平日)、年末年始

一般 370 円(コレクション展)

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